エビネ

エビネ(海老根)
ラン科 エビネ属
学名:Calanthe discolor
別名:エビネラン(海老根蘭)

山地のやや湿った林下に生えるラン科の多年草。
植林した杉林などでも見ることができます。
一時エビネブームで乱獲され、個体数はかなり減っていると思われるが、今回のエビネは個人所有の山で他人が侵入しない場所だったので、そこここにエビネがたくさん咲いていたのでした。 ただ、杉の木の枝打ちは、エビネを意識していないため下敷きになっている株も多数(;・∀・) ま、林業においてはエビネがメーンではなく、あくまでも杉がメーンなので当たり前のことなんですけどね(;・∀・)
全部緑色をしたエビネもあったよと聞いたのでまんべんなく探したけど、どーも枝打ちした際に完全に下敷きになっている模様(;・∀・)

和名の由来は、地下部に球茎を持ち、そのいくつかの塊が数珠のように横に連なる様が海老の様に反り返ることから海老根(エビネ)と名付けられる。
平尾台や福智山では自生のエビネを見ていました、ここではふつうに見ることができたんですよね♪
ただ、キエビネが咲いていることは聞いていたけど、エビネが咲いてることは聞いてなかったのだ(;´Д`)
エビネは普通に生えすぎて気にしていない感じ(;・∀・)ナンテコッタイ


エビネ

2014年5月11日 撮影 – 大分県
キエビネのすぐそばには、そこここにエビネが咲いています♪
スポット光に浮かび上がるエビネの花もかなり美しいです♪

エビネ

2014年5月11日 撮影 – 大分県
昨年の葉は下に残っており、今年の新葉はまだ短く立ち上がった状態ですね

エビネ

2014年5月11日 撮影 – 大分県
1輪の花をクローズアップ!
なにがどーなって、このような花の形が生まれるのか悩ましいほどの造形です!

エビネ

2014年5月11日 撮影 – 大分県
この一帯では、標準色的なエビネカラー。
枝打ちして下敷きになってるのも多数(;・∀・)

エビネ

2014年5月11日 撮影 – 大分県
茶に白に桃色に彩り豊かなエビネの花です♪

エビネ

2014年5月11日 撮影 – 大分県
基本カラーに、桃色系がやや強めの株ですねー。

エビネ

2014年5月11日 撮影 – 大分県
再びスポット光があたり、浮かび上がるエビネ・・・
また、来年も逢いたいですねー♪

【撮影カメラ】PENTAX K-30

キエビネ

キエビネ(黄海老根)
ラン科 エビネ属
学名:Calanthe sieboldii

山地のやや湿った林下に生えるラン科の多年草。
エビネと同じ環境に生えるが、エビネよりも一回り大きいのが特徴。
実際、すぐ近くに咲いているエビネと比較しても、花の形も違ってて大きめでした。

和名の由来は、エビネに似て黄色の花を咲かせることから黄海老根(キエビネ)と名付けられる。
毎年、キエビネの開花時期に連絡をいただいていたのだけど、タイミングが悪く行けず仕舞いでしたが、今年はいいタイミングで行くことができました♪
軽トラの荷台に乗っけられて、林道を揺られながら案内されたその場所は杉林の暗い林内でしたが、最初に聞いた時よりも株数が増え、今年は9株のキエビネが咲くその一角だけかなり目立っていたのです♪ 僕は自生のキエビネを見るのは初めてでした♪
もちろん、ここは個人所有の山であるため、許可なく入ると不法侵入となり、この場所のキエビネを採ると窃盗となります。
キエビネの周りだけ、有刺鉄線を巻いて軽めの柵をしていましたが、盗難避けではなくたまに逃げてくる牛避けとのことでした(;・∀・)ウシ…


キエビネ

2014年5月11日 撮影 – 大分県
初めて見る自生のキエビネは、とにかくゴーーージャス!!
スポット光に浮かび上がる黄色の花はとにかく輝いていました♪♪

キエビネ

2014年5月11日 撮影 – 大分県
何年か前に聞いてはいたのだけど、今年ようやくご対面!
いやぁ。。軽トラの荷台に乗った甲斐がありましたねーヾ(。>﹏<。)ノ゙✧*。[/caption] [caption id="attachment_1146" align="aligncenter" width="1000"]キエビネ 2014年5月11日 撮影 – 大分県
株数は少しずつ増えて、今年は9株になっていました♪

キエビネ

2014年5月11日 撮影 – 大分県
確かにこんなエビネがあったら、盗掘されてしまいますね(´・ω・`)
でも、ここでは大丈夫♪
来年もタイミング良ければ、魅せてもらいたいです♪

キエビネ

2014年5月11日 撮影 – 大分県
普通のジエビネに比べると花弁が細めでちょっと大きめなんですよねー!

キエビネ

2014年5月11日 撮影 – 大分県
よほど環境がいいのか、株もしっかりしたものでした(^ω^)

【撮影カメラ】PENTAX K-30

タチツボスミレ(2014)

タチツボスミレ(立坪菫)
スミレ科 スミレ属
学名:Viola grypoceras

タチツボスミレは日本を代表するスミレのひとつです。
生育環境は、山地でも落葉樹林帯や照葉樹林帯、また植栽された杉林、日当たりの良い草地、道路の側溝脇等で、僕が今までタチツボスミレを見てきた環境です。
ただちょっと日当たりが悪いような林内になると、ナガバノタチツボスミレに変わる気がしますが、混在している環境もあります。
九州内でも垂直分布も広いので、早くは3月末から遅くは5月過ぎ6月初旬のミヤマキリシマが咲く頃まで見ることができます。

2014年の今年は、低地でのタチツボスミレにはタイミングが悪く開花時期に逢うことがなかったのだけど、垂直分布が広いので高度上げたらようやく逢うことができたんですよねー♪(^ω^) やっぱり、毎年タチツボスミレに逢わないとスミレ好きとは言えないかも(〃∇〃)


タチツボスミレ

2014年5月6日 撮影 – くじゅう
今年もギリギリ花弁に筋の入るタチツボスミレに逢うことができました♪

タチツボスミレ

2014年5月6日 撮影 – くじゅう
今年はタチツボスミレの花期のタイミングが悪くて、終わってたところばかりでしたが、高度上げるとまだまだ咲いているタッちゃんでえした♪

タチツボスミレ

2014年5月6日 撮影 – くじゅう
やっぱり毎年タチツボスミレを見ないとですねー♪
かわいいです♪

タチツボスミレ

2014年5月10日 撮影 – くじゅう
11年前、初めてくじゅうのタチツボスミレに逢ったソババッケ付近でも、最後の花が残っててくれてました♪

タチツボスミレ

2014年5月25日 撮影 – くじゅう
標高1,600m付近ではまだ見頃のタチツボスミレに逢えました♪

タチツボスミレ

2014年5月25日 撮影 – くじゅう
あとプラス100m以上の標高上にもあるので、6月初旬でも見れるかもしれませんねー♪

【撮影カメラ】PENTAX K-30

シロバナツタバウンラン

シロバナツタバウンラン(白花蔦葉海蘭)
ゴマノハグサ科 ツタバウンラン属
学名:Cymbararia muralis f.alba
別名:ツタカラクサ(蔦唐草)

日当たりの良い石垣やコンクリートの隙間などに生える欧州原産の帰化植物の一年草。

和名の由来は花が海蘭に似ており、また葉が蔦のように這うことから蔦葉海蘭(ツタバウンラン)、本種は白花であることから白花蔦葉海蘭(シロバナツタバウンラン)となります。
※海蘭とは、同じゴマノハグサ科の多年草で、海岸に生え、花が蘭に似ていることから海の蘭が転じて海蘭(ウンラン)となった。
同じウンランの名が付く帰化植物に松葉海蘭(マツバウンラン)がありますが、こちらはアメリカ原産。
海沿いや、造成地、荒地などでよく見かけます。

別の白花の野草の話をしたあとに、頭が白花だったのか、何気に目を向けた先に咲いていた白い花・・・あれれれ??と思ったら、シロバナツタバウンランでしたが、こちらは帰化植物なんですね。 付近にあるのかどうかわかりませんが、昨年はなかったところに咲いてたので目につきました。 生えてたところは石垣の間からでしたが。。


シロバナツタバウンラン

2014年5月23日 撮影 – 大分県九重町
何気に見やると白花の何か・・・
シロバナツタバウンランでした(^ω^)

シロバナツタバウンラン

2014年5月23日 撮影 – 大分県九重町
周辺にはシロバナツタバウンランはなく、どこからか種が飛んできて生えてきたんでしょうね。

シロバナツタバウンラン

2014年5月23日 撮影 – 大分県九重町
葉や茎がやや薄い色をしているから、アルビノ種なんでしょうか?

シロバナツタバウンラン

2014年5月23日 撮影 – 大分県九重町
まだ蕾が付いてたので、しばらく咲き続けてくれるんですかねー?

【撮影カメラ】PENTAX K-30

ツクシタニギキョウ

ツクシタニギキョウ(筑紫谷桔梗)
キキョウ科 タニギキョウ属
学名:Peracarpa carnosa (Wall.) Hook. fil. et Thomson var. pumila Hara

山地の渓流沿いなど湿った林内に生える小さな多年草。
九州に生えるものはほとんど小型のツクシタニギキョウとのことですが、タニギキョウと似ているらしいので、本州で実物を見ないとわかんないです(;・∀・)

和名の由来は、谷筋など湿った場所に生え、花が桔梗に似ているところから谷桔梗(タニギキョウ)、本種は九州の山地に生えることから筑紫(ツクシ)が付く。


ツクシタニギキョウ

2014年5月25日 撮影 – くじゅう
すっかり葉が茂った薄暗い林内で、群生しているツクシタニギキョウを見るとなんだかホッとします♪

ツクシタニギキョウ

2014年5月25日 撮影 – くじゅう
群生しているのもあれば、ぱらぱらと独立しているツクシタニギキョウもいいんですよね♪

ツクシタニギキョウ

2014年5月25日 撮影 – くじゅう
群生しているとにぎやかです♪

ツクシタニギキョウ

2014年5月25日 撮影 – くじゅう
小さな小さなツクシタニギキョウを表現するためにこんな風に超ローアングルで撮ってみた(。-`ω-)

【撮影カメラ】PENTAX K-30

キバナチゴユリ

キバナチゴユリ(黄花稚児百合)
ユリ科 チゴユリ属
学名:Disporum lutescens (Maxim.) Koidzumi

低山地の林内に生える多年草。
花期はチゴユリよりやや遅めなので、一緒に咲いているところを見たことはないです(´・ω・`)
また、チゴユリの花期の頃は、まだ林内の葉が茂っていないので明るい状態で撮影できますが、キバナチゴユリの頃は葉が茂ってしまっているので、林内は暗い状態なので、撮影に苦労します(;´Д`)

和名の由来は、チゴユリに似て、花色が黄色であることから黄花稚児百合(キバナチゴユリ)と名付けられる。 が、チゴユリよりは背丈は大きめで、花は大きく開くことはないので、似てるか?と言われると似てないような気もするのです(´・ω・`)


キバナチゴユリ

2014年5月23日 撮影 – くじゅう
中々開いているキバナチゴユリを見れないのだけど、今日はちょっとだけ中が見えるくらい開いている花に逢えました♪

キバナチゴユリ

2014年5月23日 撮影 – くじゅう
すでに葉がかなり茂った林内では木漏れ日も小さいのだけれど、ローアングル撮影ができる場所でスポット光が当たっていたので、違う撮り方をしてみた(。-`ω-)

キバナチゴユリ

2014年5月23日 撮影 – くじゅう
花柄が短いから葉の上に乗っかっているように見えるキバナチゴユリ…今年は花付きがいいようです♪

キバナチゴユリ

2014年5月23日 撮影 – くじゅう
ここまで大きくなるとチゴユリとは別種のようですよね(;・∀・)

【撮影カメラ】PENTAX K-30
【レッドデータブックおおいた】絶滅危惧II類 (Vulnerable, VU)

ハマヒエガエリ

ハマヒエガエリ(浜稗返り)
イネ ヒエガエリ属
学名Polypogon monspeliensis (L.) Desf.

平地や海岸の砂地や河川敷などに生える一年草~越年草のイネ科の植物。

和名の由来は、浜辺に咲き稗返りに似ていることから浜稗返り(ハマヒエガエリ)と名付けられる。
稗返りは、稗に似ているが小型の草姿が原種に先祖返りしたようであるということからきているそうです。

いわゆる雑草と思われる感じで生えてて、普段見るものならば特に気にはしないところなのですが、これは今年初めて見る気がして気になったので雨が降る前にと撮影。。。気圧の谷が接近中で風がビュービューで写し止めるのは大変でしたがなんとか(;・∀・)
花は葉姿からイネ科であることは見当がついたものの、この名前に行きつくまでにかなり時間がかかりました(;・∀・)
ほんとはもう少し背丈が大きくなるようですが、海岸に近いとはいえ、本来生育する環境とは違っているため小さく育ったようです。


ハマヒエガエリ

2014年5月20日 撮影 – 北九州市
ちょうど穂先から花が咲いてました♪

ハマヒエガエリ

2014年5月20日 撮影 – 北九州市
昨年までは見なかったので、気になって撮影。

ハマヒエガエリ

2014年5月20日 撮影 – 北九州市
この一角だけでしたが、もうすぐ草刈りされちゃうから種ができないと今年限りかもしれません。。

【撮影カメラ】PENTAX K-30

コバノミツバツツジ

コバノミツバツツジ(小葉の三葉躑躅)
ツツジ科 ツツジ属
学名:Rhododendron reticulatum

山地のやや湿った場所に生える落葉低木。
コバノミツバツツジは沢沿いなどでよく見かけます。

和名の由来は、ミツバツツジより葉が小さいことから、小葉の三葉躑躅(コバノミツバツツジ)と名付けられる。
花後に葉が展開されますが、枝先に3枚ずつ輪生することから三葉躑躅(ミツバツツジ)の名がある。


コバノミツバツツジ

2014年5月3日 撮影 – 大崩山
ツクシアケボノツツジに出逢う前に、コバノミツバツツジに出逢います♪

コバノミツバツツジ

2014年5月3日 撮影 – 大崩山
林内を彩るコバノミツバツツジは目立ちますね♪

コバノミツバツツジ

2014年5月3日 撮影 – 大崩山
コバノミツバツツジは見て、奥に見えている場所へと登って行きます♪

【撮影カメラ】PENTAX K-30

ハイノキ

ハイノキ(灰の木)
ハイノキ科 ハイノキ属
学名:Symplocos myrtacea

山地の照葉樹林に生える、高さ5~10mになる常緑小高木。
5月の始めから半ばくらいで、祖母山系の登山口近辺の標高でよく見る機会がありました。
上の方の落葉樹林帯では見ていないので、わりと低い標高までなのかも?

和名の由来は、燃やして出た灰を、染色の媒染剤に使ったことから灰の木(ハイノキ)になったとか。。


ハイノキ

2014年5月3日 撮影 – 大崩山
樹高があるので、下に散っている花でハイノキがあることに気づきます

ハイノキ

2014年5月3日 撮影 – 大崩山
照葉樹林内なので、ちょっと撮りづらい光線状態でしたが、花がわかりますかねぇ?(;・∀・)

ハイノキ

2014年5月3日 撮影 – 大崩山
ハイノキで、昨年亡くなった方との会話を思い出してしまうのです・・・

【撮影カメラ】PENTAX K-30

メギ

メギ(目木)
メギ科 メギ属
学名:Berberis thunbergii
別名:コトリトマラズ

山地の落葉樹林に生える落葉小低木。

和名の由来は、枝や根を煎じるたもので、洗眼すると目の病気が良くなることから、目木(メギ)と名付けられた。
生薬名は小蘗(しょうはく)で、結膜炎などの目の病気に効用があるようです。
別名のコトリトマラズは、メギの枝には鋭い棘があり、小鳥も止まれないということからきているようです。


メギ

2014年5月11日 撮影 – くじゅう
メギの花は下向きに咲いているのだけど、下から撮影するとこんなにきれいなんです♪

メギ

2014年5月6日 撮影 – くじゅう
右側に鋭い棘が写ってました。
うっかり触るとチクリと刺さってしまいます(´・_・`)

メギ

2014年5月6日 撮影 – くじゅう
今年は花付きがいいようでたくさんの花を付けていたので、わかりやすいかもしれませんね♪

【撮影カメラ】PENTAX K-30