エイザンスミレ

エイザンスミレ(叡山菫)
スミレ科 スミレ属
学名:Viola eizanensis
別名:エゾスミレ(蝦夷菫)

エイザンスミレは、葉に特徴のある日本特産のスミレのひとつ。
比叡山で最初に発見されたことにより、叡山菫(エイザンスミレ)の名がありますが、分布は広いようです。
葉が大きく3裂することが大きな特徴であるけれど、さらにそれから細かい裂け方には、コスモスの葉のように細かく裂けるものもあれば、完全に三つ葉のものまで個体差が大きい。
また、花色も白色から赤みの強いものまで、幅広いのも特徴。
生育環境も、落葉樹林や照葉樹林の林下や林縁、または杉林などの植樹帯でも見ることができる。

エイザンスミレ

2014年5月6日 撮影 – くじゅう
陽が差し込む杉林ではこの色のエイザンスミレがそこここで咲いていました

エイザンスミレ

2014年5月6日 撮影 – くじゅう
落ち葉の下より姿を出していたエイザンスミレ

エイザンスミレ

2014年5月6日 撮影 – くじゅう
葉があまり細かく裂けていないエイザンスミレ

エイザンスミレ

2014年5月6日 撮影 – くじゅう
典型的なエイザンスミレの葉でちょっと白っぽい花でした

エイザンスミレ

2014年5月6日 撮影 – くじゅう
ちょっと白花に近いエイザンスミレ

エイザンスミレ

2014年4月26日 撮影 – 福智山
場所によってはエイザンスミレの群落を形成しているを見ることができます

エイザンスミレは比較的にスミレが苦手な人でもわかりやすいスミレです。
ただ完全に白いとヒゴスミレに間違えられますが、ヒゴスミレの場合は葉が5裂なので、葉を見れば判別できますね(^ω^)

【撮影カメラ】PENTAX K-30

ツクシアケボノツツジ

ツクシアケボノツツジ(筑紫曙躑躅)
ツツジ科 ツツジ属
学名:Rhododendron pentaphyllum Maxim.

山地の尾根岩場に生える落葉低木。
ツクシアケボノツツジは葉を展開する前にひらひらとしたピンク色の花を咲かせ、ツクシと付くように九州特産のアケボノツツジです。
早いところでは4月中旬くらい咲き始めて、ちょうどGW前後が見ごろとなる山が多いようです。
今年2014年の大崩山は、30年?40年?とか振りの花付きとかで、5月3日は中腹ではほぼ終わりでしたが、上湧塚~坊主尾根までのルートはまさにピンクのトンネルでした♪♪♪


ツクシアケボノツツジ

2014年5月3日 撮影 – 大崩山
中湧塚を過ぎた辺りから、見ごろのピンクのヒラヒラがたくさん♪

ツクシアケボノツツジ

2014年5月3日 撮影 – 大崩山
上湧塚ではまさに満開!!のアケボノツツジの下でランチタイム♪

ツクシアケボノツツジ

2014年5月3日 撮影 – 大崩山
もうピンク!ピンク!でおなか一杯(笑)

ツクシアケボノツツジ

2014年5月3日 撮影 – 大崩山
色濃い花色に惹かれてついついシャッターを切ってしまう(。-‘ω-)

ツクシアケボノツツジ

2014年5月4日 撮影 – 乙女山
昨年はスルーした乙女山の山頂手前で木立のいいツクシアケボノツツジ・・青空とのコラボがよかった♪

ツクシアケボノツツジ

2014年5月4日 撮影 – 五葉岳
午後より曇ってきたけれど、ピンクのヒラヒラは負けていませんでした♪

5月3日の大崩山は午前中はやや曇りでしたが、ちょうど見頃のツクシアケボノツツジが見れるルートに差し掛かったころには晴れて青空も広がってくれて、一杯堪能できました♪
翌5月4日も昨日の大崩山ほどではないけれど、アケボノはいっぱい見ることができて満足満足♪
年に一度はアケボノを見ないとです(^ω^)

【撮影カメラ】PENTAX K-30

ヒゴイカリソウ

ヒゴイカリソウ(肥後碇草)
メギ科 イカリソウ属
学名:Epimedium grandiflorum C.Morren var. higoense T.Shimizu

草地に生える多年草。

和名の由来は、花の形が、和舟の碇の形に似ていることから碇草(イカリソウ)、本種は肥後(熊本県)で見られることから肥後碇草(ヒゴイカリソウ)と名付けられる。

ヒゴイカリソウ

2014年5月5日 撮影 – 阿蘇外輪
早朝は雨のこどもの日でしたが、昼から晴れてきたので、久しぶりにヒゴイカリソウに逢いに・・まだ間に合いました♪

ヒゴイカリソウ

2014年5月5日 撮影 – 阿蘇外輪
背丈は低いのでローアングルなヒゴイカリソウですが、斜面だと楽々♪

ヒゴイカリソウ

2014年5月5日 撮影 – 阿蘇外輪
雨で散ってしまっているのもあったので、もう終盤ですかねぇ・・

阿蘇・くじゅう区域内でも、大分県から熊本県に入るとヒゴイカリソウを見ることができます。
熊本=肥後でありますねー。

【撮影カメラ】PENTAX K-30

ワチガイソウ

ワチガイソウ(輪違草)
ナデシコ科 ワチガイソウ属
学名:Pseudostellaria heterantha

山地のやや湿った場所や、林縁などに生える多年草。
が、今年五葉岳で偶然見つけたワチガイソウは、思わず間違ってないかーー!!と思える場所に咲いていたのでした!

和名の由来は、ワチガイソウ自体元々名前がわからないため、区別するために違った輪を目印にしたことが、そのまま輪違草(ワチガイソウ)となったとか。。。いつだったか、この花の名前を教えた時に「マチガイソウ」と聞き間違えてくれたことがあったけど、あながち間違草でもよかったのではないかと(笑)

ワチガイソウ

2014年5月4日 撮影 – 五葉岳
たまたま見上げた目線の先に、ワチガイソウが咲いてて思わず間違ってるーーー!!と声を上げてしまった(;・∀・)

ワチガイソウ

2014年5月4日 撮影 – 五葉岳
ブナの枯れ木の割れ目に苔と一緒にいい塩梅に嵌って生えていましたねー。

ワチガイソウ

2014年5月4日 撮影 – 五葉岳
おそらく、普通に歩いてては気づかないくらいな高さに咲いていました♪

ワチガイソウ

2014年5月4日 撮影 – 五葉岳
これから向かう五葉岳山頂と一緒のショットを一枚(。-`ω-)

たまたま、ほんとにたまたまなんかの拍子に目線を上に向けた先に咲いてたワチガイソウ。
これまでは目線が下の方ばかりの箇所でしか見たことがなかったので、まさかまさかな出逢いでした♪
多年草なので、来年も行ったら逢えるかなぁ♪
この枯れ木が倒れていなければですが(;´Д`)

【撮影カメラ】PENTAX K-30

ヒカゲツツジ

ヒカゲツツジ(日陰躑躅)
ツツジ科 ツツジ属
学名:Rhododendron keiskei Miq.
別名:サワテラシ(沢照らし)

山地の岩場などに生える常緑の小低木。
シャクナゲと同じように、寒くなると葉が赤っぽくなり、暖かくなると緑色になるため、ツツジというよりはシャクナゲに近いのかもしれないですね。

和名の由来は、日当たりの悪い岩場の日蔭などでよく見られることから日陰躑躅(ヒカゲツツジ)と名付けられたようですが、実際は日当たりのよい場所でも見ることができる。

ヒカゲツツジ

2014年5月3日 撮影 – 大崩山
春の祖母山系での楽しみはアケボノツツジはもちろんですが、このヒカゲツツジも楽しみなんです♪

ヒカゲツツジ

2014年5月3日 撮影 – 大崩山
今年はタイミングが良かった?花付きが良い?
中腹辺りがちょうど見頃のヒカゲツツジでした♪

ヒカゲツツジ

2014年5月3日 撮影 – 大崩山
岩場の間から枝を伸ばし、その先に淡い黄色の花を付けます。

ヒカゲツツジ

2014年5月3日 撮影 – 大崩山
切り立った岩の上にはヒカゲツツジの群落を見ることができました。
高嶺の花のひとつですかねぇ

【撮影カメラ】PENTAX K-30

フデリンドウ(2014)

フデリンドウ(筆竜胆)
リンドウ科 リンドウ属
学名:Gentiana zollingeri Fawcett

春のリンドウは、九州ではハルリンドウとフデリンドウの2種がよく見られますが、ハルリンドウは根元に根生葉(お皿みたいな葉っぱ)があるけれど、フデリンドウは根生葉がないので識別の目安となります。
また、ハルリンドウは湿地帯など湿った土壌で日当たりの良い場所に多いけれど、フデリンドウは林内で湿性~やや乾いた場所で、日当たりの良い場所や、たまに木漏れ日が射すくらいの場所だったり、草地だったりに咲いてたりします。

和名の由来:竜胆すべてですが、竜の胆のように苦いことから竜胆(リンドウ)と名付けられており、本種は花の閉じた状態が、筆の穂先に似ていることから筆竜胆(フデリンドウ)と名付けられる。

フデリンドウ

2014年4月26日 撮影 – 福智山
フデリンドウの花が見たくてお昼前後にこのルートを歩くように設定していたら、ちゃんと見れました♪

フデリンドウ

2014年4月26日 撮影 – 福智山
小指の先くらいの小さな小さなフデリンドウの一群・・・小さいながらも精一杯花弁を広げていました♪

フデリンドウ

2014年4月26日 撮影 – 福智山
フデリンドウは多少日影になっても閉じることなく咲いています

フデリンドウ

2014年4月26日 撮影 – 福智山
今日は暑かったからなぁ・・・ひとり日傘をさしてるフデリンドウが(笑)
ちなみに、根元の葉はタチツボスミレの花後の葉っぱだけになったのです・・地上茎伸ばしてますねー。

【撮影カメラ】PENTAX K-30

ツルカノコソウ

ツルカノコソウ(蔓鹿の子草)
オミナエシ科 カノコソウ属
学名:Valeriana flaccidissima

山地の湿性のある場所は、沢沿いに生える多年草。

和名の由来は、蔓状に枝を伸ばして繁殖し、花が鹿の子草に似ているため、蔓鹿子草(ツルカノコソウ)と名付けられる。
鹿の子草(カノコソウ)は、蕾や花の様子を白地に淡紅色の鹿の子絞りにの模様に見たてたところからきている。
ちなみに、カノコソウは平尾台で初見でしたが、その後ウチの近くの山越えする道沿いにも咲いていることが判明…山地にどこでもあるのか?です

ツルカノコソウ

2014年4月26日 撮影 – 福智山
花はカノコソウにそっくりですが、背丈はかなり低いです。
これは10cmくらいでした。

ツルカノコソウ

2014年4月26日 撮影 – 福智山
これはまだそれほど蔓状・・ランナーを伸ばしていないから、若いのでしょうねー。

【撮影カメラ】PENTAX K-30

サワハコベ

サワハコベ(沢繁縷)
ナデシコ科 ハコベ属
学名:Stellaria diversiflora
別名:ツルハコベ(蔓繁縷)

山地の沢沿いなどに生えるハコベの仲間の多年草。

和名の由来は、沢沿いに咲く繁縷なので、沢繁縷(サワハコベ)と名付けられる。
繁縷とは「よく繁る縷(糸)」の意味で、早春のうちから繁茂し、茎を千切ると細い糸を引くことから名が付いたようです。
別名の蔓繁縷(ツルハコベ)は、茎の下部が地を這うように伸びることからきている。

サワハコベ

2014年4月26日 撮影 – 福智山
沢沿いで、サワハコベってこのコースにもなかったっけ?と思い出しながら歩いていると咲いてました♪

サワハコベ

2014年4月26日 撮影 – 福智山
マクロでファインダーを覗いていると、ピョンと小さなバッタの幼生がサワハコベの花に(;・∀・)
別の花で撮影をすることにしました(;・∀・)

サワハコベ

2014年4月26日 撮影 – 福智山
しばらくするとバッタの幼生が居なくなってたので、撮影・・・小さくてもサワハコベにとっては重かったようで、ちょいと頭が下がってますね(;・∀・)

サワハコベ

2014年4月26日 撮影 – 福智山
ちょっとした群生してたサワハコベは茎が這っている感じでした

【撮影カメラ】PENTAX K-30

ヤマルリソウ

ヤマルリソウ(山瑠璃草)
ムラサキ科 ルリソウ属
学名:Omphalodes japonica

山地の湿性のある場所に生える多年草。

和名の由来は、山地に生え、瑠璃色をしているから山瑠璃草(ヤマルリソウ)と名付けられる。
花色は瑠璃色をしているものもありますが、福智山ではやや白っぽい淡い青みがかった色のがほとんどです。
他の山では、場所によってはピンク色のもありました。

ヤマルリソウ

2014年4月26日 撮影 – 福智山
福智山のヤマルリソウは白っぽい花が多い中でもやや青みが強いものを見つけました。

ヤマルリソウ

2014年4月26日 撮影 – 福智山
縦位置/横位置の両方で押さえておきます(。-‘ω-)

ヤマルリソウ

2014年4月26日 撮影 – 福智山
ほとんどがひと塊って感じで咲いているのでよく目立ちます。

【撮影カメラ】PENTAX K-30

ジロボウエンゴサク

ジロボウエンゴサク(次郎坊延胡索)
ケマンソウ科 キケマン属
学名:Corydalis decumbens (Thunb.) Pers.

山地のやや湿性のある林内や林縁に生える多年草。

和名にある次郎坊は太郎坊(スミレ)に対する方言名で、延胡索は漢名で、この種共通の名称。
太郎坊(スミレ)と次郎坊(ジロボウエンゴサク)の互いの距に引っ掛けて、引っ張り合いをして遊んだそうですが、どちらが先に千切れるかとやったことはないけど、花枝からするとスミレの方が強かったのではないかと思われます。果たして結果はどうだったんでしょうねぇ?

ジロボウエンゴサク

2014年4月26日 撮影 – 福智山
朝早い林内は陽が射していないので、まだ薄暗い中の撮影・・

ジロボウエンゴサク

2014年4月26日 撮影 – 福智山
お昼前、ようやく林内にも十分光が降り注ぎ、たくさんのジローたちに逢えました♪

ジロボウエンゴサク

2014年4月26日 撮影 – 福智山
福智山のジローはやや色が薄めなのが多いみたいです。

【撮影カメラ】PENTAX K-30