ショウキラン

ショウキラン(鍾馗蘭)
ラン科 ショウキラン属
学名:Yoania japonica Maxim.

山地の落葉広葉樹林内に生える無葉ラン。
多年草であるが、腐生植物であるため、その年の気象状況により生育状態が変わり、必ずしも同じ場所に咲くとは限らない。
また、花は傷むのも早く、なかなかきれい状態で見れることがないんです。
しかも、だいたい花期が梅雨時期と重なり、梅雨の中日を狙って行かないとですね。。。

和名の由来は、花を鍾馗の武者顔に見たてて鍾馗蘭(ショウキラン)と名付けられたとか。。。
鍾馗・・・道教の神であり、日本では魔除けの効験があるとか。。。鍾馗蘭の花の写真を持ってるといいかもしれませんね。

ショウキラン

2006年7月15日 撮影 – くじゅう
鍾馗顔・・・なんでしょうか?

ショウキラン

2006年7月15日 撮影 – くじゅう
葉緑素を持たないため、暗い中でも花咲かせます

ショウキラン

2006年7月15日 撮影 – くじゅう
無葉ランのため葉っぱはありませんね

【撮影カメラ】Canon EOS 20D
【レッドデータブックおおいた】絶滅危惧II類 (Vulnerable, VU)

ミズチドリ

ミズチドリ(水千鳥)
ラン科 ツレサギソウ属
学名:Platanthera hologlottis
別名:ジャコウチドリ(麝香千鳥)

山地の日当たりのよい湿地に生えるラン科の多年草。
ツレサギソウ属の中では、真っ白な花が目立ちます。

和名の由来は、水辺に咲く千鳥に例えて、水千鳥(ミズチドリ)と名付けられる。
また、花に芳香があるため麝香千鳥(ジャコウチドリ)の別名もあります。

ミズチドリ

2006年7月15日 撮影 – くじゅう
ミズチドリの花は下から咲いていきますが、すでに下部の花を終わっていました。

ミズチドリ

2006年7月15日 撮影 – くじゅう
ツレサギソウも花が白いけれど、ミズチドリの方が千鳥と言われても納得できます(。-‘ω-)

【撮影カメラ】Canon EOS 20D

ヤマアジサイ

ヤマアジサイ(山紫陽花)
ユキノシタ科 アジサイ属
学名:Hydrangea serrata

山地の湿った場所に生える落葉低木。
沢沿いによく見られることからサワアジサイとの別名もある。

和名の由来は、山に咲く紫陽花であることから、山紫陽花(ヤマアジサイ)と呼ばれる。
もともと紫陽花(アジサイ)の字は別の植物の名前を間違って当てられたことによるらしい。
今では普通に読んでいますが、紫陽花の漢字みてなんて読むかわかりませんよね?(;・∀・)

ヤマアジサイ

2006年7月2日 撮影 – くじゅう
紫陽花なので、やはり梅雨時期に咲くので梅雨の中休みを狙っての山行でした

ヤマアジサイ

2006年7月2日 撮影 – くじゅう
この青い花が好きなんですねー(^ω^)

ヤマアジサイ

2006年7月2日 撮影 – くじゅう
毬状に中央の花が満開でした

【撮影カメラ】Canon EOS 20D

キンラン

キンラン(金蘭)
ラン科 キンラン属
学名:Cephalanthera falcata

山地や丘陵の林下に生えるラン科の植物。
キンランは緑の葉っぱを持ち光合成も行いますが、半腐生植物です。

和名の由来は、花色の黄色を黄金色に見立て、金蘭(キンラン)と名付けられる。
この花色から盗掘が多いようですが、半腐生植物なのでふつうに掘って持ち去っても栽培は不可能ですので、やめましょう。

キンラン

2006年5月14日 撮影 – くじゅう
キンランは日が当たる日中しか花が開いてくれません

キンラン

2006年5月14日 撮影 – くじゅう
開いた時でしか、花の中を見ることができませんが、今日はしっかりのぞかせていただきました(^ω^)

キンラン

2006年5月14日 撮影 – くじゅう
もう夕方近くですが、陽が当たっていたので、開いててくれました♪

キンラン

2006年5月14日 撮影 – くじゅう
日影になると、とたん花を閉じ始めるキンランでした

【撮影カメラ】Canon EOS 20D
【レッドデータブックおおいた】絶滅危惧II類 (Vulnerable, VU)
【環境省】絶滅危惧II類 (Vulnerable, VU)

ギンラン

ギンラン(銀蘭)
ラン科 キンラン属
学名:Cephalanthera erecta (Thunb.) Bl.

山地の林内や林縁に生える多年草。

和名の由来は、花色が白いため、黄色の金蘭(キンラン)に対して銀蘭(ギンラン)と名付けられる。
ただし、花色だけでのことで、銀蘭は金蘭よりもかなり背丈が低く小さい。

ギンラン

2006年5月13日 撮影 – くじゅう
花はあまり開かないギンラン。。真っ白な花色からハクラン(白蘭)の別名もあります

ギンラン

2006年5月13日 撮影 – くじゅう
大小で親子のようなギンランでしたが、大きくても15cmないくらいです。

ギンラン

2006年5月13日 撮影 – くじゅう
緑の葉っぱで光合成をおこなってはいるようですが、半腐生植物なので土中からも栄養を得ています。

【撮影カメラ】Canon EOS 20D
【レッドデータブックおおいた】準絶滅危惧 (Near Threatened, NT)

タチツボスミレ

タチツボスミレ(立坪菫)
スミレ科 スミレ属
学名:Viola grypoceras

タチツボスミレは日本を代表するスミレのひとつ。
生育環境は、山地でも落葉樹林帯や照葉樹林帯、また植栽された杉林、日当たりの良い草地、道路の側溝脇等で、僕が今までタチツボスミレを見てきた環境です。
ただちょっと日当たりが悪いような林内になると、ナガバノタチツボスミレに変わる気がしますが、混在している環境もあります。
九州内でも垂直分布も広いので、早くは3月末から遅くは5月過ぎまで見ることができます。

タチツボスミレ

2006年5月6日 撮影 – くじゅう
ひとかたまりになって咲く姿はよく見るタチツボスミレですが、花弁に縦筋が入り付け根が濃い青紫色をしているのがいままで見たコと違っていたんです。

タチツボスミレ

2006年5月6日 撮影 – くじゅう
全体的に見てもやっぱりタチツボスミレで間違いないんですよね。

タチツボスミレ

2006年5月6日 撮影 – くじゅう
タチツボスミレの横姿。
距はちょっと眺めで紫色を帯びるので同じです。

タチツボスミレ

2006年5月6日 撮影 – くじゅう
この一帯のタチツボスミレの花弁は今まで見た中でちょっと変わっていたので、惹かれました♪

【撮影カメラ】Canon EOS 20D

オキナグサ (2006)

オキナグサ(翁草)
キンポウゲ科 オキナグサ属
学名:Pulsatilla cernua (Thunb.) Spreng.

日当たりのよい草地や礫地に生える多年草。

和名の由来:花後に白くて光沢がある長い毛のある果実ができ、その姿を老人の銀髪にみたてたことから、翁草(オキナグサ)と名付けられた。


オキナグサ

上をむいてくれていると萼片の中でもよくわかります

オキナグサ

ローアングル

オキナグサ

快晴青空の日がオキナグサの撮影日和♬

オキナグサ

石灰岩からひょこっと顔を出してた

2006年4月16日撮影
1日快晴の日曜日はオキナグサ日和でした♪


【福岡県レッドデータブック】絶滅危惧IB類(Endangered, EN) – IA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの
種の概要:日当たりの良い草原に生える多年草。二次草原や山地稜線草地などに生育する。園芸用の乱獲や草原の遷移のため、個体数が減少している場所が多い。

ゲンカイイワレンゲ

ゲンカイイワレンゲ(玄海岩蓮華)
ベンケイソウ科 イワレンゲ属
学名:Orostachys malacophylla var. malacophylla

海岸の岩場や礫地に生える、多肉な多年草。

和名の由来:岩蓮華(イワレンゲ)の名は、岩上にあり葉の重なり具合が蓮華(ハス)の花に見立てたことから。玄海は生育する地域にちなんでつけられたようです。


ゲンカイイワレンゲ

探したらこの一株だけ、普通に撮影できそうな岩場に咲いていました。

ゲンカイイワレンゲ

花の開きたてはぷっくりした赤い葯が特徴的でした。

ゲンカイイワレンゲ

花後、結実すると赤くなるんですね。

ゲンカイイワレンゲ

望遠でようやく撮影可能なゲンカイイワレンゲ

ゲンカイイワレンゲ

手の届かない場所だからたくさん残っている気がします

2005年12月3日撮影
このゲンカイイワレンゲの撮影には数週間にかけて現地確認して、この日の撮影となっています。
海辺であるため、潮も関係してくるので、干潮の時間を狙って行動。
最初に確認に行った場所は途中崩落のため断念。
次に確認に行った場所は大潮でかつ、最大に潮がひいた時でないと渡れそうにない岩場…
まー、普通に磯長靴履いてくらいの装備では限界があります(;・∀・)
で、なんとか撮影可能な場所はクライミング技術がなければ無理そうな切り立った断崖(;´Д`)
まぁ、400mm望遠があるのでその点は望遠で撮影できたけれど、やっぱり近くで観れないかなぁと、海岸を散策すると、1株だけポツネンと仲間から外れた場所に生えているのを発見!
そのおかげでじっくりを観察できることができました♪


【福岡県レッドデータブック】絶滅危惧IB類(Endangered, EN) – IA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの
種の概要:海岸の岩礫地に生育する1回結実性の多年草。基岩の崩落の進行に伴い個体数が減少している。

ダルマギク

ダルマギク(達磨菊)
キク科 シオン属
学名:Aster spathulifolius

海岸に生える野菊の仲間の多年草。
全体的に毛が多く、葉もちょっと厚めな感じが海岸性の植物であると気づかせられます。
実際、潮がかかりそうな岩場でもしっかりとへばりつくように生え、たくさんの花を咲かせている姿は逞しさを感じました。
花期は晩秋。花色は白~淡紫色。

ダルマギク

2005年11月19日 撮影 – 角島
岩の上で花咲かせている、白色のダルマギク♪

ダルマギク

2005年11月19日 撮影 – 角島
淡紫色のダルマギクもいいですねー♪

ダルマギク

2005年11月19日 撮影 – 角島
辺り一面ダルマギク、ダルマギクでした♪

ダルマギク

2005年11月19日 撮影 – 角島
まさに海岸に!ってところにダルマギクは自生していました!

ダルマギク

2005年11月19日 撮影 – 角島
丸い葉をダルマに見たてたとかとか?

ダルマギク

2005年11月19日 撮影 – 角島
岩場の間で花咲かせているダルマギク・・土はなさそうですが、水分はどこから??

ダルマギク

2005年11月19日 撮影 – 角島
着いた時は曇りだった空も、日没頃になると晴れて夕陽があたってくれました♪

ダルマギク

2005年11月19日 撮影 – 角島
たくさんのダルマギクを見て満足して日没頃帰路に着いたのでした。

ふと、角島のダルマギクが見たい!!と思って北九州を出発したのはお昼前(;´Д`)
途中、渋滞個所を通り抜け角島に着いたのは15時前(;´Д`)
角島に到着したときは曇り空でしたが、日没時刻が近づくにつれ雲間から太陽が(^ω^)
やや開き過ぎな感じはあったものの、たくさんのダルマギクのお花畑を堪能できて幸せな一日でした♪
帰りは夜でしたけど(´・_・`)
角島は近いようで意外に遠いのです(;´Д`)高速使えないし・・

【撮影カメラ】Canon EOS 20D

イヌセンブリ

イヌセンブリ(犬千振)
リンドウ科 センブリ属
学名:Swertia tosaensis Makino

山地や平野部などの湿地・ため池・土手などに生える一年草。

和名の由来は、センブリに似るが苦味が少なく薬効もないので名前にイヌが付けられた。
昔は役に立たないものは頭にイヌがつく名前になったようですね。。。何故、イヌ( ̄□ ̄|||
ちなみに、当薬のセンブリの名前の由来は、千回振り出しても(煎じても、まだ苦味が残っているということ千振(センブリ)と名がつけられた。
よくテレビの罰ゲームでセンブリ茶を飲むシーンがありますが、相当苦いんでしょうねぇ(;・∀・)


イヌセンブリ

2005年10月22日 撮影
花はちょっと毛むくじゃらな感じ

イヌセンブリ

2005年10月22日 撮影
背丈は30センチ超えてましたが、周囲の環境に合わせて背高になった感じでした

イヌセンブリ

2005年10月22日 撮影
1年草なので、多年草のように来年も同じ場所で見れるとは限らない

【撮影カメラ】Canon EOS 20D

【福岡県レッドデータブック】絶滅危惧IB類(Endangered, EN) – IA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの
種の概要:山地、山麓、平野部などの湿地、ため池、土手などに稀な一年草であるが、池の改修工事や生育地周辺の開発工事、湿地の乾燥化などによって減少する一方である。