シデシャジン

シデシャジン(四手沙参)
キキョウ科 シデシャジン属
学名:Asyneuma japonicum (Miq.) Briq.

山地のやや湿性の林縁に生える多年草。
シデシャジンは大陸系遺存植物です。

和名の由来は、花冠裂片が5裂して反り返るようすを神前に供える四手に見たてて、四手沙参(シデシャジン)と名付けられる。
沙参(シャジン)とはツリガネニンジンのことを指しますが、ツリガネニンジン属とは異なる。

シデシャジン

2005年8月7日 撮影 – くじゅう
花冠は基部近くまで5裂します。
ヒトデみたいですよね。。

シデシャジン

2005年8月7日 撮影 – くじゅう
蕾の付き方はサイヨウシャジンと似てます。

シデシャジン

2005年8月7日 撮影 – くじゅう
細く立ち上がったシデシャジン。
風にゆらゆらユラユラでした(´・_・`)

【撮影カメラ】Canon EOS 20D
【レッドデータブックおおいた】準絶滅危惧 (Near Threatened, NT)

ツレサギソウ

ツレサギソウ(連鷺草)
ラン科 ツレサギソウ属
学名:Platanthera japonica (Thunb.) Lindl.

日当たりのよい草地に生えるラン科の多年草。

和名の由来は、花の咲く姿が、鳥の鷺に似て連なるようにたくさん花を付けることから、連鷺草(ツレサギソウ)と名付けられた。
サギソウはなんとなく、羽を広げた鷺を連想できますが、ツレサギソウの花はどっちかってーと、エヴァのアダムのような( ̄ω ̄;)


ツレサギソウ

2005年5月20日 撮影
草原歩きに慣れると、ほぼ同化しているような野草でも目に留まるようになります。

ツレサギソウ

2005年5月20日 撮影
このツレサギソウも偶然な出逢い・・・翌日のガイドの下見で訪れたので、ここも案内ポイントに・・

ツレサギソウ

2005年5月21日 撮影
一日違いでは、それほど花が開くわけではないのですが、バンザイした姿の花が面白いですよね♪

ツレサギソウ

2005年5月29日 撮影
別の場所で出逢ったツレサギソウ・・・
やっぱり、アダムというか使徒?(;・∀・)

ツレサギソウ

2005年5月29日 撮影
和名の由来の通り、たくさん連なって咲いてるツレサギソウでした♪

【撮影カメラ】Canon EOS 20D

【福岡県レッドデータブック】絶滅危惧IA類 (Critically Endangered, CR) – ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの
選定理由:県内の分布が限られている上に個体数が少ない。野焼きにより生育環境が保たれているのが現状。
『※耶馬日田英彦山国定公園指定植物』

サイハイラン

サイハイラン(采配蘭)
ラン科 サイハイラン属
学名:Cremastra appendiculata

山地のやや湿った場所に生える多年草。
花の咲いていない時期でも葉っぱはよく見かける。

和名の由来は、花姿が采配に似ていることから、采配蘭(サイハイラン)と名付けられる。
※采配とは武将が軍勢を率いる際に用いた指揮具のこと。


サイハイラン

2005年5月21日 撮影
一見、枯れてる?と思わせる花色をしていますが、
これで、まだ咲いたばかりなのです(^ω^)

サイハイラン

2005年5月21日 撮影
接写すると、まだまだ旬な状態だということがわかりますねー

サイハイラン

2005年5月21日 撮影
根元を見ると、右下に今年出たばかりの葉っぱが立っています。
これは冬でも残るんですよね。

サイハイラン

2005年5月21日 撮影
薄暗い森にポツンと咲いていたサイハイラン・・・
わりと地味な色なので気づきにくいかもしれません

【撮影カメラ】Canon EOS 20D

コキンバイザサ

コキンバイザサ(小金梅笹 )
キンバイザサ科 コキンバイザサ属
学名:Hypoxis aurea Lour.

日当たりのよい草地に生える多年草。

和名の由来は、金梅笹(キンバイザサ)よりも葉が細く小形であることから小金梅笹(コキンバイザサ)と名付けられている。
キンバイザサを見たことないのでわかりませんが、とにかく小さいのでしっかり探さないとわからないレベルです(;´Д`)


コキンバイザサ

2005年5月22日 撮影
他の草丈も伸び茂る時期なので、見つけるのは大変でしたが、なんとか咲きたてのコキンバイザサに出逢えました♪
葉には全体的に産毛がありますね。

コキンバイザサ

2005年5月22日 撮影
花にたいして、葉は細く長いため全体を写すにはちと・・

コキンバイザサ

2005年5月22日 撮影
この花が一番最初に見つけたのですが、葉が痛み過ぎていたので、花だけの撮影でした(´・_・`)

【撮影カメラ】Canon EOS 20D

【福岡県レッドデータブック】絶滅危惧IA類 (Critically Endangered, CR) – ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの
選定理由:ごく限られた場所に自生する。

ムサシアブミ

ムサシアブミ(武蔵鐙)
サトイモ科 テンナンショウ属
学名:Arisaema ringens

暖かい地方の照葉樹林帯などに生える雌雄異株の多年草。

和名の由来は昔、武蔵国(現在の東京・埼玉・神奈川の一部)で作った鎧の形に似ていることから、武蔵鐙(ムサシアブミ)と名が付いた。


ムサシアブミ

2005年5月21日 撮影
大きな大きな葉の根元にボクシングのグローブのような花が咲いています

ムサシアブミ

2005年5月21日 撮影
向い合せで対決?w

ムサシアブミ

2005年5月21日 撮影
葉の全体を入れて撮影すると、花は小っちゃく見えますが、花もデカイんです!

【撮影カメラ】Canon EOS 20D

ルリハコベ

ルリハコベ(瑠璃繁縷)
サクラソウ科 ルリハコベ属
学名:Anagallis arvensis f.coerulea

暖地の海岸の砂浜や海岸沿いの畑や道端に生える一年草。

和名の由来は、花が瑠璃色をしていて、ハコベに似ていることから瑠璃繁縷(ルリハコベ)と名付けられる。
ですが、ルリハコベはハコベの名前が付くけどサクラソウの仲間なんです。


ルリハコベ

2005年5月4日 撮影 – 角島
GWの真っただ中、渋滞覚悟でこの瑠璃色を見たくて角島へ・・・逢えてよかった♪

ルリハコベ

2005年5月4日 撮影 – 角島
ここにたどり着くまで、時間はかかりましたが、ルリハコベの開花時間的にはジャストでした♪

ルリハコベ

2005年5月4日 撮影 – 角島
ハコベほど小さくはないけれど、やはり立って見ると気づきにくいかもしれないです(。-`ω-)

ルリハコベ

2005年5月4日 撮影 – 角島
なんとなくハコベの葉とかに似てるかも?

ルリハコベ

2005年5月4日 撮影 – 角島
裏から萼片も押さえておきます(。-`ω-)

ルリハコベ

2005年5月4日 撮影 – 角島
ほんとに砂浜に生えていたので、海岸性の植物は潮には順応できているんでしょうねぇ!
いっぱい見れて満足でした♪
帰りも渋滞でしたが(´・_・`)

【撮影カメラ】Canon EOS 20D

ハマハタザオ

ハマハタザオ(浜旗竿)
アブラナ科 ヤマハタザオ属
学名:Arabis stelleri var. japonica

日当たりのよい海辺に生える二年草。

和名の由来は、浜辺に生える旗竿であることから、浜旗竿(ハマハタザオ)と名付けられる。
GWの角島で見つけたハマハタザオは、花期が終わりでしたが、ヤマハタザオに比べるとちょっとごつい感じでしたねー。


ハマハタザオ

2005年5月4日 撮影 – 角島
晴天下のまぶしい砂浜の中にハマハタザオが咲いていました。
浜辺に咲くからかなりしっかりした立ち姿でしたね。

ハマハタザオ

2005年5月4日 撮影 – 角島
下部はほとんど種ができていたので、花期はもうすこし早めのようでした。

【撮影カメラ】Canon EOS 20D

オキナグサ(2005)

オキナグサ(翁草)
キンポウゲ科 オキナグサ属
学名:Pulsatilla cernua (Thunb.) Spreng.

日当たりのよい草地や礫地に生える多年草。

和名の由来:花後に白くて光沢がある長い毛のある果実ができ、その姿を老人の銀髪にみたてたことから、翁草(オキナグサ)と名付けられた。


オキナグサ

昨年の晩秋に枯れた状態を見つけていた場所・・・やはりオキナグサでした♪

オキナグサ

標高あるので、4月末でもまだ開花していない株も多い

オキナグサ

朝早かったので、朝露付きですが、まだまだ花開くには時間が早すぎたようです。

2005年4月24日撮影
枯れた状態で残っているとその花がなんであるかがわかると翌年の楽しみだったりします。
ここのオキナグサも昨年の晩秋にたまたま見つけていたので、翌春に見に行くとちゃんとオキナグサでした♪
ただ、時間が早すぎたから開いた状態はいまだ見たことありません(;・∀・)

【撮影カメラ】Canon EOS 20D




【レッドブックデータおおいた】絶滅危惧II類
(Vulnerable, VU) – 絶滅の危険が増大している種
種の概要:県内の草原に散在し、生育地は狭く、個体数は少ない。植生遷移の進行や人による採取で、生育地の減少や消滅が懸念される。

シロバナハンショウヅル

シロバナハンショウヅル(白花半鐘蔓)
キンポウゲ科 センニンソウ属
学名:Clematis williamsii A. Gray

日当たりのよい、石灰岩質の土壌に生える蔓性の落葉低木。

同属のハンショウヅルの仲間で、花色が白いから白花半鐘蔓(シロバナハンショウヅル)と名がつく。
ハンショウヅルの和名の由来は下向きに咲く花姿が、半鐘の形をしているからなのだが、このシロバナハンショウヅルは形が半鐘って感じとは違うんですよね・・・

シロバナハンショウヅル

2005年4月23日 撮影
すっかり開いた花をあれこれ構図を考え撮影して満足の1枚でした。

シロバナハンショウヅル

2005年4月18日 撮影
この日初めてシロバナハンショウヅルに出逢えました♪

シロバナハンショウヅル

2005年4月18日 撮影
少しだけ開いた花がありました。ちょっと平ぺったい感じなので、ハンショウヅルとは感じが違います。。

シロバナハンショウヅルは、白というよりは緑っぽい花(萼片)をしているので、意識していないと気づかないかもしれませんね。


【福岡県レッドデータブック】準絶滅危惧(Near Threatened, NT) – 存続基盤が脆弱な種
種の概要:本県での生育環境は石灰岩地に限られており、自生地も個体数も少数である。石灰岩の採掘により生育地が消滅する可能性もある。

ノヒメユリ (2004)

ノヒメユリ(野姫百合 )
ユリ科 ユリ属
学名:Lilium callosum Siebold et Zucc.

山地の草地に生える多年草。
高さは周囲の草丈に合わせて大きくなるため1メートル以上になるものもある。
日本に自生するユリの中ではもっとも小さいものである。

和名の由来は、野に咲く小さなユリの花という意味で、野姫百合(ノヒメユリ)と名付けられる。
実際、クルンと反り返る花は小さいもので、親指くらい小さいんです。


ノヒメユリ

2004年7月29日 撮影
夏の夕方…ノヒメユリの花は夕方開きます

ノヒメユリ

2004年7月29日 撮影
まだ日没には早い時間でしたが、ノヒメユリ撮影にはもってこいの晴天でした♪

ノヒメユリ

2004年7月29日 撮影
まだ開いたばかりの花を下から撮影・・・
青空に濃いオレンジ色の花は映えます♪

【撮影カメラ】Canon EOS D60

【福岡県レッドデータブック】絶滅危惧IB類 - IA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの
選定理由:園芸用採取や草地の遷移の進行などにより減少が著しい。
保全のためには野焼き・草刈りなど草原の維持管理を行わなければ消滅する可能性がある。